七夕

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 四話には、恐怖症との闘いという見方もあるようで、高所恐怖症や閉所恐怖症といたたものがモンスターとして描写されているみたいです。 それは当人にしか分からないために、当人にしか抗えない、孤独な闘いなので、周囲が理解するのは難しいこと。 90年代の作品なので、今みたいに飛行機で気軽に旅行することが、多くなかった時代もあり、乗りなれない乗りものに乗った不安もあるのかも知れません。 ナレーションは現れたモンスターが何だったのかは語っていませんが、着陸前に上空に逃げてしまったので「着陸することが分かったので、不安が消えていった」という風にも解釈出来ます。 客観的にはパニックホラーで、主観的にサイコホラーとしても秀逸な回だと思います。 恐怖症に限らず、潔癖症、不眠症といったものにも応用が効きますし、フェリーや、電車に密室そのものにも応用が効くようなお話ですね。 さて妄想コンテスト「嫌なところ」に「令和的前世療法」を応募します。 相手の嫌なところを百%根治する性格改善クリニックで、前世の時代にタイムスリップして、前世の生き方をコントロールして現世の相手の性格を治すという話。 うまくいけば、あなたの望む来世が手に入るが、失敗すると現世から存在が消えてしまったり、会いたいひとと一生会えなくなるハイリスクハイリターンのSF。 本乃はAさんと会う現世があるとして、前世でAさんと会わない生き方を選ぶと、来世で会うことも出来ない。
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