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☆
ホームルームが終わり、席を立つ生徒たち。これから熊谷はバドミントン部に、荒木は自動車部に行くのだろう。
俺は自宅に帰宅するだけだ。本当に、俺には何もない。
下駄箱の前で靴を履き替えていると、女子二人組の会話が聞こえた。二宮とよく一緒にいる女子だ。名前は覚えてないが、顔はよく見る。
「ねえ、そろそろ現夢(うつつゆめ)の日じゃない?」
「そっか。もうじき現夢か。どんな夢を見るんだろう」
「なんか緊張してきた」
「緊張って、まだ早いでしょ」
笑い合う二人をちらりと見る。現夢。なんだそれ。
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