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「現夢?」
昼休み。二宮が、女子二人と弁当を食べている際、そう言ったのが聞こえた。俺は昼食を食べ終え、ケータイをいじっていた。
熊谷や荒木はいない。一人だ。安心するが、少し退屈だ。
「え。彩華、知らないの?」
「遅れてる~」
と女子の片方がからかう。短髪の女子だ。
「それで、現夢ってなに?」
二宮に訊ねられ、長髪の方の女子が説明した。
「現夢っていうのは、百年に一度起こると言われている正夢だよ。雑誌に載っていた情報で、学生ならほとんど知っている話だよ」
「へえ」
へえ。正夢ねえ。
「寝る部屋に鏡が無いと現夢は見られないとされているらしいよ。彩華も見ようよ」
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