第二話

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口内炎を我慢しながら、食事をした。途中、口内炎があるところを噛んでしまい、涙が出かかった。母さんからは、塾はどうとか、色々聞かれた。曖昧な回答しかできなかった。 食事を終えて、俺は自分の部屋に入る。 「口内炎、痛いな」 なんとなく、俺は部屋にあるはずの手鏡を探した。ベッドの下にあった手鏡を見つけ、俺は口の中を見る。 「まあ、そこまで酷くはなってない、か」 はあ。ため息を吐き、手鏡を放る。勉強、しないとな。 けれどやる気が出ない。ベッドで横になり、目を瞑った。 「ああ。これ、寝ちゃうパターンだ」 このままでは寝てしまうことはわかっていたが、それでも横になっていたい気分だった。 部屋の明かりを点けたまま、いつの間にか、俺は眠りについていた。
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