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とりあえず言い忘れていたが、お察しの通り親衛隊に所属している。まぁ、王道学園の親衛隊っつたらだいたいわかんでしょ。他と同じようなもん。ちなみに、俺は会計のとこの親衛隊長。凄いでしょ。
さてさて、ここで勘違いしないで欲しいのが、俺の最大の危機が親衛隊解散っていうしょっっっぼい理由ではないということ。
そもそも俺は好きで親衛隊入ってないからね。なんなら、この学園にも俺の完全なるいしで入ったのではない。
そこは後々話そうか。物語的にそっちのが面白いでしょ。
はい。ま、何故親衛隊が廃止なんてされるのか、だいたい予想つくと思うけど一応説明。
よくある話、王道学園に王道くんがきた。んでもってこの学園の権力者みたいな生徒達、なんなら教師とかとなかよしこよししてて、まぁ、それに過剰反応した馬鹿…考えの足りないおちゃめな親衛隊さん達が文句を言うわけ。
それがエスカレートしてだんだん酷くなるけど、王道くんは見事に無視&返り討ち。
俺も現場ちらっと見たけど凄かったね。王道くん結構ちびっちぇーのに倒す倒すw。いつも迷惑かけてくれる親衛隊を成敗してくれてあざすって感じ。あはは。
と、そんな感じでなかよちだった生徒会の方方が怒ったわけ。
そこでこの宣言ね。「親衛隊制度廃止」。
しかし俺は納得できない。まったく。
だって俺なんもやってないんだよ?なんなら王道くんとはお茶友達なわけ。仲良くしてたし、ちょびちょびイタズラとかから助けてたくらいだかんね?
なのに、なのに何故、俺まで巻き込まれているのか、さっぱり、わからん。まじで。
「まっ、待ってください!!何故いきなり!?廃止なんておかしいです!!」
「はっ、どの口が言うんだかな。てめぇらの今まで拓海にしてきたことは記録に残ってるからな。言い逃れなんざ出来ねぇぞ。」
会長親衛隊長に対して物凄く怒ってますね会長。ちなみに拓海ってのは王道くんのこと。
「そ、そんな…」
ガックリと、もうほんとにガックリと膝を着いた会長親衛隊長…めんどいから会長長ね。
「自業自得ですね。それに、決していきなりではないですよ。あなた達は今まで何人の生徒を一方的に退学にさせてきたと思ってるんですか?」
「…あ、副会長さま…」
「そんな目で見ても、もうどうにもなりませんよ。僕達生徒会側も対処に遅れたこと、悔やみきれませんよ。」
はぁ、とため息をつく副会長。俺もつきたい。盛大にため息したい。
「…意地汚い」
「!…しょ、しょきさまぁ」
わんこ装ってなかなかエグい。あー書記長泣いちゃってんじゃん。ざまぁ。
「おら、かずき、てめぇもなんか言ったらどうだ?もう言う機会無いかもしれないからな。」
会長が呼ぶかずきってのは、俺の親衛対象の、会計さん。
さてなぁ……
「……」
「……」
俺と目が合っては逸らされまた目が合っては逸らす。どっからどう見ても挙動不審だ。
「?…かずき?どうした。」
さすがの会長もこのキョドり具合には心配するらしい。
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