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第九章 凌辱
「武流くん、この胡瓜もう漬かっているから出すね」
「うん。あぁ、そういえばテーブルの上の籠に入っている野菜を入れておいてくれっていっていたよ」
「了解。あ、この人参もいいかな」
グッグッと糠をかき混ぜながら頃合いの野菜を取り出して行く。
「そういえば武流くん、もう朝ご飯食べた?」
「ううん、まだ。寝坊しちゃってばあちゃんに叩き起こされて…慌ただしかったから」
「そうなんだ、じゃあ何か作ろうか」
「いいの?」
「いいよ、といってもこのぬか漬け切って出すだけだけど」
「はぁ?それだったら僕でも出来るよ」
「あははっ、冗談だよ。冷蔵庫の中見せてもらうね」
武流くんの家のキッチンに響き渡る笑い声。それがなんだか嬉しかった。
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