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【お話があります。少し早い時間ですが部活前に会えませんか?】
そんな文面のメールをもらった時から嫌な予感はしていたんだ。
「あっ」
「……」
指定されたのはあの公園のベンチだった。
「忍…」
「…ちとせ」
この場所でちとせから告白されて俺もそれを受けて告白して──キスしたのはまだほんの数日前のことだった。
「あの、ごめんね…忙しい時間に」
「…忙しくないよ。午後からの練習まではまだ随分時間、あるし」
「そっか…」
チラチラッと視線が合ったり外されたり、明らかに昨日の朝、別れた時とは態度が違っていた。
(…なんだかなぁ)
心の何処かでは期待していた。俺の知らない処で女になってしまったとはいえ、でもやっぱり俺を選んでくれるのだろうと──
「あの…昨日はごめんなさい…練習観に行くっていってたのに…」
「うん…」
「部活の後、デートするって…いっていたのに…」
「うん…」
「約束……すっぽかして…本当に……」
「……」
言葉を重ねる毎にちとせの声は小さくなり、そして伏し目がちな瞳からはボロボロと涙が零れて落ちた。
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