第九章 凌辱

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「ちぃには物足りない大きさかも知れないね。あの男はガタイがいいしこんなモノよりさぞかし立派なモノを持っているんだろうね。この程度のモノでちぃを満足させられるかどうか自信がないけど我慢、してね」 「?!」 いうが早いか、武流くんはその荒ぶった雄々しいモノを私の中にグッとあてがった。 「イッたばかりだからすぐに呑み込まれちゃうかな」 「あっ…!やぁっ」 グッグッと武流くんのモノは私の中を押し進んで行く。 「はぁ……狭いなぁ」 「痛い!痛い、痛いっ…!」 昨日と同じようにやっぱり奥に進もうとすればするほどその痛みは激しくなった。 「なんでそんなに拒むの。そんなに僕のことが嫌い?」 「違……違うよ…し、してない!」 「……は?」 「私…し、忍とは…最後までしていないのっ」 「……」 力の入ったモノが急にピタッと止まった。 「はぁはぁ…」 「…何、いってるの?ちぃ」 浅く息を吐く私を見下ろしながら武流くんは掠れた声で問う。 「最後までしていないって…どういう意味」 「…たくて」 「え」 「い、痛くて……最後まで出来なかったの」 「……」 ボロボロと流れる涙を時折手の甲で拭いながら続ける。 「忍とは…していない…だから私はまだ…」 「…まだ…処女ってこと?」 「……」 静かにコクンと首を縦に振る。そんな私を見て武流くんは表情を和らげた。 「そう…ちぃはまだ誰のものにもなっていないんだ」 「…う、うん」 武流くんのそのいい方は少し違うかなと思ったけれど、兎に角今のこの状況が終わればいいと思い武流くんのいうことに同調した。 「ちぃはまだ男を知らないんだね」 「…ぅ…うん」 「そっか…そうなんだ」 優しげに私の頬を撫でながら愛おしむように見つめる武流くんのその顔にドキッとした。壊れ物に触れるように優しく、柔らかく私の頬を武流くんは何度も撫でた。 (よかった…いつもの武流くんに戻ってくれた) そんな安心感から私もつられて武流くんに向かって微笑んだ。 (今ならまだ戻れる) 昔のように……武流くんとは今までのように冴ちゃんと三人で仲良しの幼馴染っていう関係に──…… 「じゃあちぃの初めては僕がもらえるんだね」 「──え」 一瞬何をいわれ、何が起こったのか……私には分からなかった。
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