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11 決着のデッドゾーン!
―地下研究室跡―
『へへへっ…やっぱ一ノ瀬新太はオレの手でぶっ潰す!あそこまでオレとやりあって勝ち逃げなんてさせないッ!』
前のレイドバトルの際、新太と03は互角の勝負を展開した末、傷ついた03が撤退したことで勝敗的に新太の方に勝ち星がついていた。
それを快く思わない03はいつにもまして碇を露にしていると同時に自分の真の力を見せつけることができることに喜びを見せていた。
「03、キミに上げた例の物の使い時はそこにあるんじゃないか?私は少なくともそう思う。いや、君の立場ならそうしていただろう。」
マスターはゲームの視察を終えて戻ってきていた。もちろん、ライブギアのスイッチは切ってある。
『…一ノ瀬新太、お前のデッドゾーン、見せてみろぉぉぉぉ!』
―とあるカフェ―
今日は土曜日。オレは蓮や三樹には内緒ってことで、二菜とカフェに来ていた。正直オレからしてみればここはある種のトラウマがあるんだよなぁ。
「新太、食べないの?」
新太はオールチョコ、二菜は前回食べたのと同じフルーツフェスタパフェを食べていた。
「あぁ…ごめんごめん。正直こういう店に男女二人で来るなんて…妙に緊張するっていうか。」
新太が少し頬を赤らめながら、その理由を悟られまいとパフェを豪快に口の中へ入れた。
「…私まで緊張してきたよ。でも、あくまで私たちは同じ学校の同じクラスの同じゲームチームの一員で友達…でしょ?」
二菜はいつも通りのクールさで返した。しかし、心の中では新太以上に彼を異性として見てしまう自分がいた。
「そ、そうだよな!チーム仲間だもんな!変に女だとか意識したら楽しめるものも楽しめなくなるかもな!…それはそうと、もうすぐ夏服に完全移行するけど、二菜はまだ長袖なの?」
「…うん。日焼け止めを塗る手間が省けるの。」
「確かに長袖だと日が当たる部分がかなり減るから…って、暑くないのそれで!?」
「…暑いなんて思わなければいい。」
「いっ…一理ある…流石っすわ、二菜さん。」
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