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07 幽霊の正体を探れ!
やぁみんな、オレは新太!臨海市に住んでる中学二年生だ!何と言うか、最近ARライブズ!のやりすぎでかなり筋肉痛がきてるんだ…自業自得って奴だな、これ。
さて、『氷の魔女』が引き起こしたプレイヤー行方不明事件は無事に解決されたけど…この様子じゃ、まだまだ何かあるに違いない。運営があれだけ非人道的なことをしたんだ…警察もわざわざサイバー課を設置しちゃったみたいだし、当面何もないよな…
ていうか、もう何も起こらないで!
―臨海警察署・独房―
「…あの男、やはり動いたか。まぁいいさ、僕の手掛けた作品に手を出すことがどれほど愚かなのかせいぜい思い知るがいいさ…」
全身を鎖に繋がれた男性…元freesのゲーム開発部CEOだった有瀬はかろうじて自由がきく足でキーボードを叩き、プログラムを起動した。
「…一ノ瀬新太、例の魔女を討った勇者…いや、〈翠玉の剣士〉といったところか。」
―早朝・指導部室―
「お前たち、ご苦労さん。いいことをしたが、これからは市の方針に従うことも大切にしろよ、いいな!」
「「はい!」」
オレと蓮は先の一件で市の自治体の人たちに反抗したとして謹慎処分を受けていたけど、それも今日まで。
クラスの奴らにはこの事は秘密だ。だってオレと蓮はプレイヤーネームを伏せてプレイしてるからね。
とはいえ、誰かがライブギアのカメラ機能をオンにしてる場合は話が別…というか、そうなったら完全にオレらだって特定されるよ!
まだ世に出回り始めたばっかのゲームとはいえ、知名度上がるなんてなったらオレ一生引きこもってやる!
―2-E教室―
「おーす、新太くん!今日も取って置きのニュース、持ってきたよ!」
流石情報屋の伝…相変わらずすげぇわ。
「それで、新しいニュースって何?」
「実はさ、氷の魔女がいなくなってから数日経った昨晩のこと…一部の廃人プレイヤーは見たんだって…〈白いワンピースを着た幽霊〉を。」
あからさまにオレを怖がらせたいんだろうな、コイツは。怖がらせるならまだ一ヶ月近く早い気がする…とはいえ気がかりだな。
「氷の魔女が倒された後からってことは、オレらが見てないのも当然か…なぁ伝、これオレらが調べてみてもいいかな?」
「ん?別にいいけど…」
「サンキュー!」
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