09 再戦、ブローク

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「行くよ、二菜!」「…いつでもいいよ。」 「「ライブギア、スタート!」」 新太は走りながらいつものコスチューム姿になり、ブロークめがけて一直線に走り出した。そのスピードは旋風が起きてもおかしくないほどだった。 「うぉぉぉぉぉ!おりゃぁぁ!」 新太はそのまま走りながら剣を抜き、一気に走り去りながら一閃した。 ブロークは復活に合わせて大幅なパワーアップが施されていたものの、新太にかかってしまえばゲージの半分を削ることは容易かった。 まわりにいたプレイヤーは新太が走り去った後に起きた風で吹き飛んだものの、ボスが生み出す風圧と違い、ダメージ判定はなかった。 しかし、フィールドを包むバリアがビリビリなるくらいのすごさだったため、プレイヤーたちは驚いて目を丸くした。 「ふぅ…ざっとこんな感じか。てか、ちょっとこれはやり過ぎたかも。」 「…新太のバカ。私まで巻き込まないでよ。」 二菜はショートパンツについた砂を払いながら起き上がった。 「あぁぁ、ホント悪かった!これ終わったら何でも奢るからそれでチャラにしてくれ!」 ビビったぁ…まさか、オレのこのコートにこれほどの力が宿ってたなんて。けど、これはこれでクレイジーだし、まいっか。 大ダメージを受けたものの、ブロークはまだまだ大丈夫そうに起き上がった。 「やっぱ☆5のボスはそう簡単に攻略させてくれないか…蓮も三樹も今日は部活だから来れないみたいだし、何よりオレと二菜は何だかんだ仲いいから、負けるはずないって!」 新太は剣を構えて次の攻撃の体勢に入った。 「二菜、ブロークの足を凍りつかせてくれ!」 「…さっきの言葉、忘れないでね。」 二菜はライフルを背中にしまい、腰のホルスターに提げていた拳銃を取り出し、動きながらブロークの足元に向かって何度も乱射した。 ブロークの膝元くらいまで一気に凍って、ブロークはそれを解くべくもがき出した。 「よし、このまま一直線に…行っくぞぉぉぉぉ!」 「フッ、最後を飾るのはこのボクだよ、新太くん!」 「何でもいい!とにかく決めるよ!」
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