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四人とクリメアが待つこと数分後、黒オブジェからレイドボスが出現した。
☆5〈グロウリィー〉Type Wizard
Hゲージ 32000×5
通常攻撃 からの光線(状態異常あり)
大技 周囲一帯を熱線で爆破する
今回の相手となるのは蓮と同じく黒いローブを着た魔導師型のレイドボス。そのため、標示こそされていないものの、ブロークよりかは防御値が低くなっているが、アレがパワーで圧倒したのに対し、今回の敵は手数で攻めてくるタイプのようだった。
「俺以外が…魔法使い名乗ってんじゃねえ!おい新太、行くぞ!」
「お、おう…」
いつも異常にいらだって普段は自分から仕掛けに行かないのに今回ばかりは自分と共通している部分があるとして怒りを露にしてグロウリィーに襲いかかった。
「…蓮くん、怒ると怖いね。」
「怖いって次元じゃない気がするのは…気のせいかな?」
「テメェら二人も見てねぇで手ぇ貸せやオラァ!」
蓮はグロウリィーの頭上に力の限り杖を叩き込み、グロウリィーの攻撃を紙一重でかわしてまた繰り返すことをしていた。
このように蓮は自分か新太に関することで何か不満があると,一秒待たずしてガチギレするという致命的なのか否か分からない特徴があった。
「三樹、私たちも行こう…早く終わるから。」
「しょうがないわね!ホントはあんなやさぐれ君とは関わりたくなかったけど。」
三樹と二菜もそれぞれ武器を構えてグロウリィーに向かって走っていった。
意外なことにグロウリィーの攻撃速度は早く、新太や蓮ですら結構ギリギリ回避が多い状態になっていた。
「浮いてて技の出が早いって…そんなのありかよ!」
「アリみたいだぜ、こういうの。それも今以上の規格外野郎もいるって話もあるくらいだ。」
何それ超面倒じゃん。オレたちもう字のごとく〈遊ばれてる〉じゃん!
『プロード!』
新太と蓮はグロウリィーの特殊ゲージアタックをかわすどころかむしろ直撃してそのまま大爆発に巻き込まれた。
「新太…!」「四野くん!」
新太と蓮は爆風で吹き飛ばされ、えぐれた地面のブロックの下敷きになった。
「「こんな程度じゃ倒れないし、死んだみたいな言い方するな!」」
ブロックの隙間から体をねじ曲げながら二人はなんとか無事だった。
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