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『何をするんだ…ぐっ!』
『トドメだ…消えろぉ!』
03にトドメを刺そうとしたマスターだったが、その一撃は黒い杖によって妨害された。そう、何を思ったのか、蓮がそのトドメを止めたのだ。
「蓮、どういうつもり?」
『お前、人間の癖に!』
「ハッ…マスターが死体蹴りとはずいぶん大胆だな…だけどなマスター、そんなことするゲームマスターはクレイジーとは言わないぜ?」
蓮は投げつけた杖を拾って肩にかついだ。そして、マスターをバカにするような口で言った。
『フン、1プレイヤーが何をするかと思えば…私の道具を庇うとな。』
「コイツが道具…バカげたこと言ってんじゃ…ねぇぞぉぉぉぉぉ!」
蓮はマスターの素性を垣間見たところでその外道ぶりに呆れを通り越し、抑えきれない怒りを露にして挑みかかった。
『ふざけるなだと…それはどちらのセリフか教えて差し上げよう!』
〈Break〉
蓮とマスターの戦力差は一目了然、マスターが優勢だった。マスターの武器は遠近両方に対して有効打が与えられ、さらにその攻撃すべてに吹き飛ばし効果が付与されていた。
「へへっ、この俺をここまで追い込むだなんてなぁ…やるじゃねえか。もっと楽しませろやぁ!」
『こちらは全然楽しくない。逆らう口しかない愚かなプレイヤーは私の手で潰してくれる!』
「あっそう…俺が単にクレイジーなだけと思ったら…大間違いだぞこの仮面野郎!」
蓮がマスターを引き付けている間に二菜、三樹、クリメアは新太をつれて隠れられそうな場所に隠れた。
「(アイツらは上手くやったか…)はぁぁっ!」
ギィィン
『どこまでも愚かな奴だな!黙って従っていればいいものを!』
〈Shot〉 ガガガガン
「ぐっ…やってくれたなぁぁ!」
蓮はなんとゼロ距離で攻撃を受けたのにそれをものともせずに立ち上がり、マスターに挑み続けた。
『面白味もない戦いは望まないのが私でね…キミのようなイキリ害悪プレイヤーはさっさと消え失せろ!』
「どの口が言ってんだゴラァ!」
連の杖の一撃はマスターにクリーンヒットし、マスターは大きく後退した。
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