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なおも混乱している私に、会長はニヤニヤしながら問いかける。
「エンジェルはさ、タッキーが好きでしょ?あ、もちろん恋愛的な意味で♪」
カァーっと顔に熱が集中する。
両手でほっぺたを隠しながらコクリと頷く。
「…でも、瀧先輩は私のこと好きじゃないと思います…。」
店内BGMに消え入るような私の声。
でもそうじゃなかったら、視線が合わなくなる、なんて起こらないはず。
すると、ガバッと会長が抱きついてきた。
「-これでタッキーが好きじゃなかったら、私がぶん殴る!!」
「賛成。今度こそあの腑抜けを殴ってやりましょ。」
「…え?え?」
お2人とも、なんか話が物騒になってませんか?私がキョロキョロとしていると、
「…ほんっと、じれったいなー!わかったエンジェル、会長に任せなさい!…んで、今度の日曜は空いてる!?」
会長が胸をドンっと叩いて、確認という名の威圧をしてきた。
「空いてます…。」
「-そんじゃ、いっちょサッカー部の試合観戦に行こうか!」
「…え、でも、」
他校生の私が行っても迷惑なんじゃ…?
「うちの応援ゆるいから大丈夫よ。タッキーの勇姿、見たくない?それから優子ちゃんの想いも、伝えてみたらどうかしら?強制はしないけれど。」
「…私は、」
私は、ちゃんと先輩に想いを伝えた?
見てるだけじゃなくて、ちゃんと言わなくちゃ。
まだ、この恋が終わってないなら、いや、まだ終わらせたくない!
今度は後悔したくない!
「-行きます。」
-今度こそは、ちゃんと想いも伝えよう。
瀧先輩に、会いたい。
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