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「白川 優子です、よろしくお願いします!」
初めて会ったのは、俺が副会長に就任したばかり、生徒会役員の面接だった。
小さな体で一生懸命に喋る姿。
きっとあまり前に出るタイプじゃないんだろうけど、顔を真っ赤にして、ちょっと泣きそうになりながら志望動機を話している。
-なんていうか、
「-めっちゃタイプ?」
「うわっ!」
会長が横からコソッと耳打ちしてきた。
いつもこんなことしてくるんだよな、
「…今の子、タッキーのタイプど真ん中だよねー。かわいいし、華奢だし、一生懸命だし。…よし、入れよう!」
「…おい、」
俺をいじってそんなに楽しいか?
「賛成。」
華蓮も!
「そうだなー、あだ名はタッキーの天使だから…"エンジェル"かな!」
「それはやめろ。」
それから1年間、悪ノリ好きな会長は本当にエンジェルと呼び続けた。
呼ぶ度に会長が顔を赤くする俺を見てニヤニヤしていたのは、この3人しか知らない。
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