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「何階?」
「あ、15階です」
「同じじゃねーか」
エレベーターの中。
ウィーン…という機械音とともに、二人きり。
ほんの少しの間だけど気まずい……。
チラリと男を盗み見る。
気まずすぎて居心地悪そうにしているひよりとは対照的に男はいたって普通だった。
見るところもないからか、階が、2,3、と変わっていく様子をただ眺めてる。
「おまえさー」
「えっ?!」
突然声をあげられて、反射的に大きい声が出る。
「うお、びびったー」
ほんとにびっくりしたのかもしれない。
男が目を大きく見開いてひよりを見ていたので、ひよりは恥ずかしくて消えたくなった。
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