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ピピピピ、ピピピピ、ピピピピピピピ……
「うるさいっ」
バン、と強めの音をたてて、ひよりは枕元で騒ぐアラームを右手で叩くように止めた。
ゆっくりと重いからだを持ち上げるように起き上がる。
……全然眠れなかった……。
凝り固まった肩を自分の手で揉むも、解れそうにもない。
「あ~、どうしよう……」
昨日の夜から何度もフラッシュバックしている。
尚の視線。声。指の感触。
考えるだけでひよりの頬は熱くなる。
それでも朝は来て、学校は始まる。
ひよりはベッドの上で膝を抱えると、そこに頭を埋めた。
「どんな顔して会えばいいのよ……」
昨日からずっと考えていることも、解決策は見つからないままだ。
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