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あれから千晴とは一切会話もせず、目も合わせなくなっていたが他に友達が出来たりして、春香は楽しく過ごしていた。
朝から体育祭の練習があり、更衣室で着替えをしていた。
「春香ちんがいるから、うちのクラスは安泰だね♪」と言いながら、ギャルメイクをした内海秋穂が微笑んだ。
千晴がモデルの仕事があるからと嘘を言って強引に春香に掃除当番をさせていたところに、秋穂と同じ中学校で男性アイドルグループ・BLUE BOYSのファンの白井美冬が止めに入ってくれて、事なきを得たのをキッカケに仲良くなった。
最初、春香ちんと呼ばれることに抵抗があったが夏美にも夏美ちんと呼んだりしていて悪気はないと思い、春香は受け入れることが出来た。
夏美は皆平等に接していたが、千晴だけには厳しく接していた。
それがキッカケではなかったが、千晴はクラスから孤立をしていた。
不思議な組み合わせの四人だったが、いつも行動をしていた。
秋穂が「そういえばさぁ、最近『パンツ売ってくれませんか?』とかさぁ『指定のハイソを売ってくれ』って言ってくるキモい奴がいんからさぁ、気をつけた方がいいよ?」と教えてくれた。
夏美が「あらまぁ…それはそれは気持ち悪い殿方ですわねぇ…皆さん、気をつけましょうね?」と言いながら、制服に着替えた。
春香も最近、電車でいつも痴漢をされていることを思い出した。
それだけでなく何となく誰かが着いてきている気がしたが、千晴の"勘違いブス"と言われていたのがトラウマで絶対に言えなかった。
全校朝会が始まるため、全員体育館へと向かった。
後藤先生が、最近変質者が出没をしているため気をつけて帰るようにと言い、防犯ブザーが配られた。
可愛いハート型で、春香にはちょうど好きな色の水色が支給された。
春香はドキドキしながら、ポケットへとしまい込んだ。
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