【3】

4/17
前へ
/491ページ
次へ
踊り場では、ガールズトークに花が咲いていた。 あいにくの雨だったが、それさえも吹き飛ばすくらい皆盛り上がっていた。 皆無料通話アプリでグループ登録をしていて、春香や夏美が部活がない日を報告し、帰宅部の美冬と秋穂が調整してくれて、よく放課後はファーストフード店で夏美の門限10分前には全員帰っていて、春香もバイト時間まで時間に余裕があったから楽しんでいた。 最近、春香は照夜のことが気になっていたから皆に正直に話した。 皆ビックリしていると、さらに小学生から中学生まで男子からイジメにあっていたから、若干男性が怖いということも話すと、さらに皆ビックリしていた。 春香が慌てて「こっ…このことは、絶対に誰にも言わないでね!」と言うと、皆ニッコリ微笑みながら「もちろん♪」と言いながら、親指を立てた。 すると「では、私もよろしいかしら?」と言い、夏美は手を上げた。 秋穂が「まさか、春香ちんのライバル??」と言うと、ニッコリ微笑みながら「私、3年9組の寺田潤さんとお付き合いをしているの」と言い、夏美は顔を赤らめた。 春香が「えー!?!バレー部のエース、寺田先輩と?!」と言うと「えっ?顔はわかんないけどぉ、木馬の王子様って呼ばれてる人だよねぇ!?」と秋穂が驚いていると「えー!!確かに噂では彼女がいるって聞いてたけれど、夏美だったのぉ!?てか秋穂、それを言うならトロイだよ!」と美冬が驚いていると「はい。潤さんとお付き合いをしていますわ。ちなみにお二人とも、ですよ♡」と言い、カバンからミニアルバムを取り出して、春香に渡した。 そこには端から見たら、美男美女カップルに見えるような写真やキスをしている写真やらたくさん出てきた。 さらに「実は大人のお店でしか買えないのですが、ヌード写真集も出していますの」と言い、夏美は写真集を渡した。 中には際どい写真があったり、夏美が目隠しをされながら胸がはだけた着物姿をして、潤が軍服を着ていて縄で縛り付けていたり、乳首をつねりながら揉んでいる写真もあった。 主に夏美が裸に近い格好をしているが、潤は表紙と裏表紙のみ裸で二人とも横たわっている写真のみ裸で、あとは夏美の背後に回って上半身を見えるか見えないかくらいの半裸だったり、男性の洋服を着ている写真がメインだった。 秋穂が「噂には聞いていたけれど、本当にいるんだねぇ…」と言いながら、まじまじと見つめていると「春香の塩田さんの話が薄れちゃったね…」と美冬がビックリしていると「いいよ。夏美ちゃん、優勝だよ!」と言い、春香が拍手をすると皆も拍手をした。 夏美は「そんなことないですわ。」と言いながら、顔を赤らめていた。 秋穂も「何かぁ暴露大会になってきたから言うけどぉ、性欲ババアと塩ちんが昨日飲み屋から出てきたのを見ちゃったんだよね…春香ちん、ゴメン!」と謝ると、春香は「大丈夫だよ。話をしてくれて、ありがとうね?」と言うと「ありがとう…実はさぁ最近、よく一緒にお食事をしているのも見かけるんだよね。春香ちん、あんな性欲ババアになんか負けないでよ??」と言うと、秋穂は春香の手を力強く握った。 美冬も「そういえば性欲ババア、最近綺麗になったと思わない??相変わらずメイクがヘタクソだけど」と言ってきた。 言われてみれば確かに香水をつけたり、お化粧も何となく濃くなった気がするし、塩田先生に鼻にかかったぶりっ子のような声で話しているのを何度か目撃をしているのを春香は見たことがあった。 気丈に振る舞っていたが、夏美はすぐに見破り「あとでお話しをたくさん聞きますので、バイトが終わったら連絡くださいね?」と耳元で囁くと「さぁさぁ、次は体育の授業ですわよ?」と言いながら、夏美は微笑んだ。 皆慌てながら階段を降りて、教室へ戻ると更衣室へと向かった。
/491ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加