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放課後となり、春香と夏美は部活があるからと秋穂と美冬とは別れた。
部活へ行く途中、廊下で春香と夏美は紙パックのいちごオーレと飲むヨーグルトを買って談笑をしていた。
「夏美ちゃんたちは、どっちから告白したの?」と春香が聞くと「潤さんからです。私も身内以外の男性が怖くて、ここへ説明会のときに優しくしていただいて、一年の体育祭のときに告白されましたの」と言い、夏美は照れ笑いをした。
春香は「そうだったんだね…いつも夏美ちゃんって、正々堂々としているから、凄いよね」と言いながら、ヨーグルトドリンクを飲んだ。
「そんな滅相もない…実はね、私も昔イジメられていたのよ?」と言い、優しく微笑んだ。
春香がビックリしていると「小学二年生のときに死のうと思っていたほど悩んでいて、カミソリで手首を切ったりしていたら、クセになってしまいました。でも生きる希望を与えてくれたのは塩田先生でした」と言い、春香を見つめた。
またしてもビックリしていると「私も友達のことで悩んでいたときに、一年のときにクラスの子が妊娠をしたからカンパしてくれと言われて、信じてお金を渡したらそれからターゲットにされてしまったみたいで、毎日お金を要求されることに悩んでしまって登校拒否になったとき、副担任をしていらした塩田先生がスグに駆けつけてきてくれました。担任ですら来てくれなかったのに、塩田先生は毎日家にいらして下さって『何かあったら、スグに俺のトコに来い。』と言っていただいて、勇気を出して学校へ行ったら『よく頑張って来たな』と言って褒めていただいて、それからカンパを募っていた彼女が自主退学するまでずっと気にかけていただきました」と言い、夏美は優しく微笑んだ。
春香は胸が苦しくなり「そうだったんだ…どうしよう…ますます気になってきちゃった…」と言うと「フフフ…♡大丈夫ですよ。後悔をしたくなかったら、告白をした方がよろしいかと思います。では、ごきげんよう」と言い、夏美はお辞儀をして去って行った。
春香も体育館へと向かった。
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