生ゴミは火曜日

子供達

「私たちは森に捨てられたの」
「進んでいくとお菓子の家があったんだ」
「ところが悪い魔女が住んでいてね」
「二人で協力して魔女をやっつけたんだ！」
話を聞き終えて私はぱちぱちと手を打った。
「すごいすごい！二人とも勇敢なのね！」
私がそう褒めると彼らは自慢げに胸を張る。
「協力して勇気を持って自ら行動したからさ！」
「最初から注意深く気をつけることも大事ね」
英雄のような二人と握手をした。
「ありがとう、ヘンゼルとグレーテル！素敵なお話だったわ！」
そう言って私は二人と別れて帰路に着いた。
私ももっと注意深く気をつけて生きていこう。そう思った。
家へ帰ると母が焼きたてのパンをカゴに入れている。
私が帰ってきたのを見るとにこりと笑う。
「おかえり赤ずきん」

なんやかんや自力で頑張った二人と他人のおかげで何もしてない赤ずきん。
どちらも物語の主人公。