眠りを覚ます

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この太平洋側に浮かぶ小さな島、人口およそ100人ほどの禰島(ねじま)は、漁が主な産業である。 のどかで自然豊かで海も澄んでいるが、特に観光地ではない。 そこに偶然通りすがったレジャーボートには、複数の若い3人の男女が、乱痴気騒ぎしながら乗っている。 「次はあの島で花火だ〜!」 「イェ〜!」 レジャーボートは禰島に停まると、若い2人と女1人は花火と酒を手に上陸した。 「よっしゃー!ここでフィーバーすっぞ!」 若い男女は花火を振り回し、奇声を上げて遊び回る。 「あっ痛っ!何だこれ?」 つまづいて倒したのは、古めかしい石碑であった。 「なんか古臭〜い!」 「こんなの今どき流行んねえっつうの!」 そのまま石碑を蹴り飛ばすと、地響きが聞こえて来た。
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