5人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
この太平洋側に浮かぶ小さな島、人口およそ100人ほどの禰島は、漁が主な産業である。
のどかで自然豊かで海も澄んでいるが、特に観光地ではない。
そこに偶然通りすがったレジャーボートには、複数の若い3人の男女が、乱痴気騒ぎしながら乗っている。
「次はあの島で花火だ〜!」
「イェ〜!」
レジャーボートは禰島に停まると、若い2人と女1人は花火と酒を手に上陸した。
「よっしゃー!ここでフィーバーすっぞ!」
若い男女は花火を振り回し、奇声を上げて遊び回る。
「あっ痛っ!何だこれ?」
つまづいて倒したのは、古めかしい石碑であった。
「なんか古臭〜い!」
「こんなの今どき流行んねえっつうの!」
そのまま石碑を蹴り飛ばすと、地響きが聞こえて来た。
最初のコメントを投稿しよう!