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期待を胸に体育館に入った私は入った瞬間思わず声が漏れた。
「少ない…」
今練習している選手は7人ほどであまり声などなくただ淡々と練習しているようだった。とても強豪校とは思えない景色だったのだ。
先輩は申し訳なさそうに話し始める。
「ごめんね。多分想像と違かったよね。」
私は肯定も否定もしなかった。というよりできなかった。
「ここのバスケ部は昔強かったんだけどその時の顧問が移動になってね。元々その先生に教わりたい子がここに来るのが当たり前だったから部員も激減して。私の代は私ともう一人しかいないし、今の2年生はほとんどの子が初心者なの。」
私は落胆のあまり声が出なかった。
この高校でバスケをするために中学では部活と勉強の両立を頑張ってきたのだ。これはあんまりだった。
けどバスケを続けたい気持ちは人一倍あったのでバスケ部への入部はすることにした。まさかこんな展開になるとは…人生は思いもよらないことが起きるというのは本当のようだった。
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