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「じゃあマスター、どうもご馳走様でした〜」
オヤマダさんとホリは店を出た。
夜道を歩きながらオヤマダさんが言った。
「なあホリ、美味かっただろ、今度また連れて来てやるからな」
こいつ、まだ言うか...
恩着せがましく連れて来てやるとか言ってるけど、そういうのは普通、おごってくれた先輩が言うセリフだっての!
そしてホリは心に決めたのであった。
今後、飲みの誘いっぽいオヤマダさんからの電話には、もう二度と出るのはやめようと。
(お風呂に入ってたとか、知らない間にマナーモードになってたとか、適当に言い訳すればいい)
オヤマダさんが言う。
「ホリ、この先にババアがやってる安いカラオケスナックがあるから、ちょっとだけ付き合えよ」
本当は金払いの悪いオヤマダさんのような先輩には、もう付き合いたくはない。
が、ホリも酔ってたし、まだ少し飲み足りない気もしたので、まぁいいかと思いながら、
「はい」
と、ついて行くことにしたのだった。
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