第4章 超能力トーク(目話)動物との会話

1/1
前へ
/9ページ
次へ

第4章 超能力トーク(目話)動物との会話

洋平は人間らしく生きたいと心に決めた。 たとえ声が出なくても・・・・・・。 自分のこの特殊な能力が役に立つ世界はないだろうか? そんな事を考えながら自宅の窓から外を見ていると、 ワンちゃんと飼い主がなにやらもめているようだった。 飼い主が無理やりリードを引っ張っているが、ワンちゃんが いっこうに動こうとしない。どうしたのだろう? 外に出てみることにした。相変わらず飼い主とワンちゃんが リードの綱引きをしていた。近づいて洋平はふとワンちゃんの目を見た。 右瞼9回、左瞼9回、両方18回・・・・。何度も何度も瞬きをしている。 「ご主人様!今日はお腹がいたくて歩けません。 もうこれ以上歩けません。ヒーン、ヒーン、ヒーン。 散歩は嬉しいけどこれ以上歩くと、倒れそうです。」 というワンちゃんの声が聞こえてきた。 洋平は飼い主にいった。「飼い主さん、ワンちゃんお腹が痛い ようですよ。だからもう歩けないって・・・。お医者さんに行った 方がいいのでは?」 (えーーー!、久しぶりに声が出た。驚き!!!) (ふむ、ふむ・・・・、いいことをすると声が出るんだ?) あなた、何者?獣医? まさかその若さで獣医のはずがないわね? えー、まー、動物が好きで気持ちが良くわかるんです。 (また声が出た!) 1度、動物病院に連れていかれてはいかがですか? そうね、全然動かないからそうしようかしら。 ワンちゃん、重いでしょ?動物病院まで僕抱いて行ってあげますよ!近くにありましたよね? そう、ありがとう! 洋平は飼い主と一緒に動物病院に向かうのであった。 (声が出た?声が出た?そんな事をほのかに思いながら・・・) 洋平は誰かの役に立ちたいとずっと思うのであった。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加