赤壁の焔

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船で無事敵船への侵入を果たし、再び戦いが始まった。 呂蒙さんとはここで別れ、私は士元さんを探すべく走り出した。 船は、作戦通り鎖で繋がっている。つまり士元さんの策が見事に成功していることになる。 火が着く前に士元さんを向こうの軍から助けないと、士元さんの命が危ない。 私は槍を振るい、どんどん突き進んでいく。 まだ一応敵軍師として居るだろうけど、決行当日は東南より西側に居るって話だから…この先に居るはずだ。 「生意気な小娘が!皆、こやつを討ち取れぇ!」 桃香「うわっ!多すぎっ!!!!でも負けないんだから!」 人数が多すぎて、思った以上に進むのが困難だったけど… この場所なら、別に無理してこの人数相手にしなくてもいいんだよね。 ある程度薙ぎ払って、私は帆に登り伝って進むことにした。 船が連結されているので、割りと楽ちん。 桃香「あっ!居た!」 士元さんを発見したが、周りが兵で囲われてる。 多分、士元さんを味方と信じて守ってる人達なんだろう。 ……申し訳ないけど、敵だから消えてもらうかな。 「て、敵襲ーーッッ!!!!」 龐統「ん?……おや、ずいぶんと早いお迎えだねぇ?」 私に気づいた士元さんが、小さく手を振った。 龐統「ま、迎えも来たし…もう繕う必要もないかねぇ」 士元さんは、自分の周りを固めていた兵を払っていく。 意外と強いのね… 私も槍で迎え撃ち、ようやく士元さんと再会を果たした。 桃香「久しぶり、士元さん!」 龐統「中々派手なお出迎えだったねぇ?」 桃香「そう?でも無事でよかった。上手くいったんだね」 龐統「あぁ。ま、それなりに説得はしたさね。……ただ、ちょいと問題が起きちまってねぇ…?」 桃香「問題?」 龐統「それは後で話すとして、今はここから離れようかね?」 「謀反だー!!龐統が謀反を起こしたぞー!!!!」 ……あ、ヤバい。集まり始めてる。 桃香「だね。よし!それじゃ道を開くとしましょうか!」 ひとまず脱出し、味方の陣に戻らないとね。 にしても、問題ってなんだろうな…?
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