編集者は……

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「次は台詞に味を持たせてくれないか? 次の巻からで良いから」 「味ですか? 分かりました」 「とりあえず、1巻は出版しよう」 「はい」  出版して、本屋に並べたが、売れたのは10冊。 「こんなものか」 「もっと売りたいな」 「だったら、味を持たせろ。それしかないぞ」 「今からやります!」  作家は次の作品の台詞に力を入れて、半分書き終えた。 「やっと半分か」 「もう少し掛かります」 「あと3日あるから大丈夫だ」 「はい」  そして、二日目。 「終わりました」 「見せてみろ」  編集長は無言で読む。 「前作よりは良くなったな。出してみるか?」 「はい!」 「分かった」
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