1594人が本棚に入れています
本棚に追加
/119ページ
笑顔で蒼太を見上げたら、何故か複雑そうな顔をしていた。
「親父の事務所、男ばっかりだから心配だなぁ…………」
またそんな心配してる。
「俺、男の人は別に好きにならないよ?蒼太だけが特別なんだよ」
「遥人が好きにならなくても、遥人モテるからさ…。ちょっかい出されるんじゃないかと思うと………。一緒のとこで働けるのは嬉しいけど心配だなぁ」
はぁ…と、タメ息をついている蒼太は心底心配そうで。愛されてるんだな…俺。
「ファミレスのあの男も遥人のこと狙ってそうだし………」
「南さん?そんなんじゃないよ。あんな大人が俺なんて相手にしないって」
笑いながら答えたけど納得してない様子だった。
南さんにそういえばパンツ返してなかったな。旅行から帰ったら返さなきゃ。
すっかり忘れていた南さんのことを思い出した時、俺の携帯が鳴った。
「誰だろ?」
メッセージを確認すると南さんで…。すごいタイミングだ。横から俺の携帯を覗き込んだ蒼太がすごく嫌な顔をしている。
「アイツ………何だって?」
最初のコメントを投稿しよう!