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蒼太とあれこれ話していると時間があっという間に過ぎてしまった。
「お仕事中だったのにごめんね。そろそろ切るね」
『なかなか時間とれなくてごめん。来週の旅行で埋め合わせするから期待してて』
「旅行、楽しもうね」
蒼太の寝顔とか起き抜けの顔とか見られるんだよな。きっとそんな顔もカッコいいんだろうなぁ。うん、楽しみ!
電話を終えて幸せな気持ちで俺は眠りについた。
翌日も朝からバイト。
今日は西沢さんとシフトが一緒だから賑やかだ。隙あらば俺と蒼太のお付き合いの状況について聞いてくるから困ってしまう。
「で、ハル君と蒼太王子はもう結ばれたんですか??」
「………………!」
昼休憩でいきなりそんなことを聞かれ、お茶を吹いてしまった。
キラキラした目でなんてこと聞いてくるんだよ。すごい期待した顔してるけど…。
「む……結ばれてません」
「あの溺愛ぶりなのにまだだったんですか!いや、逆に愛されてるからまだなのか……じっくり攻めてますね王子は…」
ふむふむと西沢さんが頷く。今まで誰ともこんな話をしたことなかったから、ものすごく恥ずかしい。
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