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絶倫希望?(ハリー)
夜はだいぶ更けてきたけれど、ハリー達の夜はまだ序の口といった所だ。
ギシリと軋むベッドの上、ハリーは尻を高く突きだした格好で快楽に泣いていた。
「はぁ、はぁ……ぁあ!」
「ハリーっ」
後ろから逞しい楔を打ち込まれ、その度に最奥に当たって気持ちよくなる。腰を掴む手の感触はいつも以上に力強さを感じている。
「くっ、駄目だごめん!」
「ひゃん! あっ、あぁ!」
性急に中を掻き回されて欲しい部分に当たる。チカチカッと頭に星が飛ぶような快楽が腰から背を通って頭まで突き抜けていく。
それと一緒に前に回った手がハリーの昂ぶりを扱き上げるから、あっという間に上りつめてしまった。
射精の度に締まるせいか、コンラッドが中にたっぷりと出してくれる。気持ち良くて、ちょっと安心する瞬間。元々ノーマルだった彼が欲情の証を注いでくれるのは、全て愛情だと思えるから。
ただ、もう少し強欲に言えばこれで終わりは寂しい。もう少し、感じていたい。
そんな事を思っていると、繋がったまま体を返された。
ん? と思う間もなく仰向けに変えられ、打ち付ける様に楔を打ち込まれた時には驚きと、深すぎる快楽に目を見開いて高く鳴いていた。
「やっ、深い! 駄目、イッたばかりだからぁ!」
快楽が深すぎる。ビリビリ痺れるような強い刺激に串刺しにされても、今日のコンラッドは止まらなかった。
「ごめん、ハリーっ」
「あっ、はぁあ!」
息が苦しいし、腹も苦しい。コンラッドが出したものが腹の中で掻き回されて濡れた卑猥な音が響く。そんな音にも煽られてたまらない。
でも、嬉しい。自分の中で萎える事もなく、硬く大きくしたままのコンラッドがその全部を注ぎ込もうとしている。普段の優しい彼とは違う一面にドキドキする。
「い、ぃ! コンラッド、気持ちいいよぉ」
「俺も、だ。ハリー、愛してるよ」
「!」
今日のコンラッド、どうしちゃったの? 激しいし、強引だし、普段恥ずかしくてなかなか言ってくれない『愛してる』なんて事を言ってくれて。
ダメ、今日は完全ノックアウト。コンラッドにもう滅茶苦茶にされたい!
「いぃ、よ? コンラッドの、好きにしてぇ」
手を伸ばして抱きしめてポーズ。抱き込むように近づいてきた背中に手を回して、ハリーは大いに喘いだ。
その後何度も打ち付ける様に最奥に注がれてもまだ萎えないコンラッドを相手に、ハリーは望み通りグチャグチャになるほど感じて乱れまくったのである。
=====
「んぅ……コンラッドぉ、もっとしてぇ……はぁ、そこ気持ちいぃよぉ……」
「…………」
隣でさも気持ち良さそうに肢体をくねらせ寝言を言うハリーを、コンラッドはどうしたものかと見ている。
紅潮した肌にはまだ情事の痕跡が生々しく残っている。
淡泊過ぎるのだろうか? 夢でまで犯されて悶えている姿は可愛いのだが、いたたまれない。煽られて若干硬くなってきた。
次の日に響くような抱き方はしちゃいけない。そう思ってセーブするけれど、ハリーは本当はもっと欲しがっているのだろうか。一度じゃ終わらず、何度も抱かれたいと思っているのだろうか?
「……凄いな、こいつ」
夢で犯され乱れて前を腫らしているハリーは今にも果ててしまいそうだ。
どうする、隣で恋人が明らかにエッチな夢を見て夢精するのを見ているのか?
「……いや、ダメだろ」
起こそうか。そうも思うが幸せそうな寝顔を見るとそれも忍びない。
考えた結果、コンラッドは体をずらしてハリーの昂ぶりに舌を這わせ、咥えた。
「ひゃん! あぁ、気持ちいぃよぉ」
一緒に、まだ柔らかい後孔にも指二本を差し込んで軽く刺激してやる。浅い部分を押し込まれ、ハリーは可愛く鳴いて吐精した。
流石に寝ているからか勢いはないし、量もあまりない。それらを飲み込み、丁寧に残滓も舐めとったコンラッドは、ふと視線を感じて上をむいた。
「…………」
「っ!」
目が、完全に合って石化した。
「コンラッド」
「いや! これは、その! おっ、お前が俺の隣でその、エッチな夢を見て今にも果てそうだったから!!」
「誤魔化さなくていいの! 俺、嬉しいから」
恥ずかしそうに赤くなりながらも、ハリーは自らの膝を片手で持ち上げる。トロッと解れた後孔は、物欲しそうにヒクヒクしていた。
「そんな俺を見て、コンラッドも硬くしてるじゃん。ここ、まだ解れたままだから、その……欲しいな」
ダメだ、こうなると絶対に負ける。負けるとわかっているなら無駄な抵抗はしない。
「明日、動けなくなるぞ」
「いいよ、お休みだもん」
二人の夜はまだまだ長くなりそうだった。
END
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