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日取りは決まった。場所も確保した。 次にやらなきゃいけないのは…。 「招待客のリストアップでしょうか…」 プランナーのお姉さんに言われて、あたしとけいちゃんは顔を見合わせた。 仮押さえの時はだいたい40名くらい…ってしてたんだけど。 「けいちゃんちって家族親戚多いよね。お父さんお母さんに瑤子さん一家、亮お兄さんに…」 「叔父叔母。あと双方の祖父母かな。うちの親族だけで10名じゃ足りないかも。千帆のとこは?」 「うちはだって…」 家族は3人だし、お父さん側のおじいちゃんもおばあちゃんも他界しちゃったし、お母さん側はおじいちゃんは元気だけど、おばあちゃんは入院中で来てくれるかわかんない。そしてお父さん側は独身のお兄さんがいるけれど、お母さんはあたしと同じくひとり娘…。 「ええっ、うち親戚少なっ」 「純粋培養家族なんだね…」 そうなんですね。知らなかった。春日家断絶の危機だったんだね。 「あとご同僚とかお友達ですね…」 …と、ここでも、不均衡が。 「七海と酒井くんも呼んでいいよね? あと萌ちゃんと岩木先輩。あとは~お世話になった倉木先輩は…」 「なしでしょ」 頬杖ついたまんま、けいちゃんは不機嫌にあっさりとその名を退ける。 なしなんだ、そっか。未だにキャンバスで顔合わせると、ジュースとかおごってくれるんだけどな。でもそうすると、お友達も4人かあ。 「3年4組のみんなにはまだ言ってないもんね…」 いきなりあたしとけいちゃんの連名で招待状なんて出したら、腰抜かされちゃう。 「けいちゃんは? 学校の先生方…」 「俺はこの機会に結婚したこと言うつもりだから…校長先生と教頭と本田先生と…」 ピクンピクン、そっちの名前が出ると、つい思い出しちゃう人がいる。 「小野先生は呼ばないよねっ!?」 「よ、呼ばないよ…?」 「なんで、疑問符つけんの?」 「千帆こわっ」 なんか担当のお姉さんの肩が心なしか揺れてるような…笑い、こらえてる?
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