第四章 Bar Lucas

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 震えるような快感にルカが溜息をついた。  「…早く、あなたと交わりたいんです、タカシ…さん。もう待つのは嫌なんです」  「…可愛いこと言ってくれちゃって…。そんなこと言われると…オレも我慢出来なくなるんだけど…」   痛いぐらいがちょうどいい。傷つくぐらいが、現実的でいい。カタチのある愛が欲しいから。あなたに抱かれるという、証が欲しいから。  ルカが目を閉じると、タカシがゆっくりと身体のなかに入ってきた。その確かで温かな感触に、身体が震えた。肌を重ね、肢体が絡み合う。貪るように互いの唇を奪い、時間をとりもどすかのようにせっかちに求め合った。    変らない永遠の愛で、自分が常に追いかけていないと消えてしまうような人だけれど、オレ………もう、あなたと離れないです、タカシさん…。  指と指がしっかりと絡み合う。  確かな強さでだからもう…離れないで。オレから逃げたりしないで。オレを想ってくれてるって、解ってるのにあなたはオレの為だといっていつも姿を隠してしまう…。抱き合う最中に想うのは、あなたのことばかりなのに。 「……………ッ!!」  「ルカ……イイの?」  「………タカシ…さん、オレ…」  上気した頬で幸せそうな笑みを浮かべ、ルカはタカシの動きを誘った。 「………一緒に……イこう…」  抑えていた快楽のうねりが、ふたりを濁流のように飲み込んでいった。  気の利いた言葉なんて見つからないから、オレたちの想いは、器用とは言えないけれど…。 「……ルカ、オレ…こんな男だけど…」  乱れた息で見つめたタカシはルカの頬を両手で包んだ。  「帰ってきてくれ、ルカ…。一緒に……暮らそう」
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