ミッション2:友情の芽生え

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ガチャ… 鍵がなぜかかかってない屋上の扉を開くネロ。 この学校の生徒たちは、案外真面目で、行くなと言われれば、鍵をかけてなくとも誰もこないのである。だから開けっ放しなのだ。 「ここにもいないか?」 辺りを見渡すが、人の気配がなく、Vはいないようだ… そう思い、戻ろうと振り返ると、ドアの上の方から、垂れ下がる黒いズボンの足が見えた。 この学校の制服はグレーの細かいチェックのはずだ。 紛れもなく奴だ… ハシゴで屋上のさらに上にある空間に登ると、そこには腕を頭に回して寝転がるVが居た。 「よく見つけたね、僕を…」 気配に気づき目を開けたVはネロにそう言った。 「おい…忘れ物だぞ…」 そう言いネロはVのお腹の上に優しく本を置き、隣に腰かけた。 起き上がりながらその本を持ちVはネロの方を向いた。 「探してたんだよ…ありがとうネロくん」 そう言い、今までずっと暗い顔しかしてなかったVはネロに笑顔を見せた。 「ニコにも強く言っといたから。俺も悪かったし、ごめんな…」 ネロは、気恥ずかしいのか、Vの顔を見れず、空を見ながら謝る。 「いいさ…君とはもう友達だろ?お互い生まれつきのコンプレックスを持ってるどうし仲間だ…」 「いつもここにいるのか?」 ネロはVに問いかけた。 「あぁ…静かなのが好きなんだ。詩も読みやすいし。」 本を開きながら答えるV。 「俺居てもいいよな?友達だろ。」 「あぁ…」 なんだか曖昧にも聞こえるVの答えにネロは誇らしげに前を見つめた。
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