ミッション1:対面

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ミッション1:対面

「ガヤ…ガヤ…」 放課後、まっすぐ帰る者たちや、これから部活の生徒、委員会の仕事などで溢れる生徒たちは、玄関ホールで忙しなく行き交っていた。 その中に生徒たちに囲まれる少年の姿が… 「ねぇうちの部室の電球変えてくれない?」 「いやいや、こっちの委員会手伝ってよ!プリント多いんだよ…今人手が足りなくて。」 一斉に話しかけられて、困った表情の彼は、この学校で“便利屋”と称されている。 名前は“ネロ”。 髪は銀髪で、それはなんと地毛ならしい… だからなのか、目立つため困ったことがあったら、銀髪の彼に言うといいと、この学校では噂されている。 (ニコの奴…こうなるから俺のこと広めるなって最初に言ったのに…) 彼は心で呟いた。 最初は、ただ親切に目の前で困ってた子を助けたり、悩みを聞いたりしていただけが、オカルト研究部に入ってから、部長のニコのせいでこの有様である。 「こら‼︎そう言うことは素直に担任や、顧問や用務員に言え〜‼︎」 そこへ、先生が現れ、周りの生徒たちは逃げるように散っていった。 (いや…ネロくんの方が良くない?イケメンだしさ、かっこいいし、優しいし…) コソコソ… 散っていった何人かの女生徒が、小声で友達とこう呟いた。 そうなのだ。ネロ本人が気づいてないが、結構人気者なのであった。 彼の後ろでは、その様子を、廊下の壁に寄りかかり、本を片手に伺う1人の少年の姿があった。
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