2人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい、ニコ‼︎Vって奴お前のとこに来たか?何者だよあいつ⁇」
ネロは、図書館に向かう前に、オカルト研究部の部室にいたニコにVのことを聞いていた。
「来たよ〜♪ポスターに部室の場所書いたしね。困ったことなら、銀髪の兄ちゃんに聞けってな。なんか転校生ならしいけど、なんか不思議な奴だったわ…制服違うし、暗いし…」
部長のニコは気さくに答えた。
「あのさ、俺別に便利屋やってるわけじゃないんだけど…」
「いいじゃん。ただ不思議なことあったら教えて♪よりも、オカルト事件なら俺に任せな‼︎って方が情報来るかもじゃ〜ん‼︎」
ネロが便利屋という噂を流したのは、もちろん彼女である。
機械いじりとオカルトが好きなニコは、友達だったネロを巻き込みこの部活を作ったのである。修理なら自分が、困ったことはネロにと“便利屋”を思いついたのであった。
「早く行ってあげなさいよ〜愛の告白かもよ〜待たせちゃかわいそうだろ〜‼︎」
ニコはそう茶化しながらネロを肘で突いた。
「わかったわかった。もう行くよ。じゃあな。」
あきれた様子でそう言うと、ネロは足早に部室を出ていった。
「告白ってところは否定しないんかいっ⁉︎」
ニコは彼の背中に、聞こえるか聞こえないかギリギリの声量で呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!