3人が本棚に入れています
本棚に追加
告白
生ビール追加します?いいですか。__俺ももういいです。店、混んできましたね。
世の中10連休ですよ、10連休。すごくないですか?そんなのどこぞの大企業と製造業の一部くらいじゃないですか?うちなんて中小はカレンダー通りですよねぇ。土日祝休めても30、1、2日と出勤だから遠い所なんて行けないですよ。 先輩どこか行きます?__ですよねぇ。俺?行かないですよ。ちょっと疲れ溜まってたし。家でだらだらします。いや、大丈夫ですよもちろん。一応20代っすよ、4日ものんびりしてたら復活できます。本当ですよ、もうだいぶ慣れたし。皆さん良くしてくれますし。
・・・結構、感謝してるんですよ、これでも。中途でやってこられたのも本当に先輩のおかげです。分からない所ってすぐ誰かに聞くようにしてますけど、皆忙しくて誰もいないって事あるじゃないですか。そういう時に限って先輩がフラッと現れるんですよ。困ったなって時に、本当にフラッと。で、俺の顔見て「どうした?」って聞いて助けてくれる。一回だけじゃない、本当に、何回も、です。
あるんだ、って思いました。そんなドラマみたいな事が、あるんだって。 「たまたま」ですか?やめて下さいよ、「覚えてない」って恰好良すぎますよ!あ、トイレ?はい、どうぞどうぞ。
__いえ、とんでもないです。あ、もう出ます?結構食べましたね。会計呼びましょうか。・・・え?支払い済ませて来たって・・・。
!!す、すみません、俺、出しま、い、いえそんな悪いですよ、俺から誘ったのに!俺、ほんとに払うつもりだったんですよ! え。は・・・、はあ・・・。
ア、アリガトウゴザイマス。ゴチソウサマデス。て、照れますよ、そりゃあ。この歳でおごってもらえるなんてそうそうないんですから!次は払いますからね、次は。本当ですって。そんな笑わないで下さいよ!
顔赤いですよ、どうせ。・・・だから、だからおれ、先輩のこと
「好きなんですよ」。
最初のコメントを投稿しよう!