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真守「あ。そうだ、こないだね、取り出したよ」
灯琉「ナニを」
真守「タイムカプセル。
今ちゃんとこの息子がさ、見つけちゃったんだって。あの場所を。
それ聞いて、今ちゃん焦っちゃって。家変わってないの今ちゃんだけだから、見つけられちゃう前に掘り出して貰ったんだよ。
こないだ集まったのもそれの為でさ」
灯琉「は?タイムカプセル?ナニソレ。
俺、一切聞いてない」
真守「あれ、言った事なかったっけ?
灯琉がそっちに行って割りとすぐ後に、4人であそこに埋めに行ったんだよ」
灯琉「えええ。俺、一切聞いてない」
真守「ごめんごめん。灯琉が来るの分かってたら、開けないで待ったんだけど。もう見ちゃったよ」
灯琉「別にいいけどぉ。
で?何入れてた?」
真守「会った時に見せるよ。順番に回しててさ、今ちょうど俺の番なんだ。
灯琉に渡すから、芦屋クンにも見せてやって」
灯琉「おー。で、何入れてた?」
真守「だから、会った時に見せるってば。今聞きたいの?
あー…あ。俺ね、灯琉の手紙を入れてたよ」
灯琉「は?」
真守「灯琉ってば、手紙書くって言ったクセに、まともによこしたのこの一通だけだったよね。
あとは電話か年賀状。
読んで聞かせてあげようか?聞きたい?(笑)」
灯琉「あーあーあー!いい、いい!恥ずかし過ぎんだろ!
お前、俺が行くまで絶対読むんじゃねーぞ!?」
真守「ふふふ。灯琉、何書いたか覚えてるの?」
灯琉「覚えてねーけど!
こっ恥ずかしいに決まってる!
あああ、くそ。
じゃあな。また日が近くなったら連絡する。夜遅くに悪かったな。オヤスミ」
真守「あはは。待ってるよ。オヤスミ…」
プツッ。ツー。ツー。
…
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