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「なんだ、これっぽっちか。
馬鹿にするんじゃないぞ。」
「ご、ごめんなさい。
ちょっと風邪引いて、夜のお仕事休んだから…」
「はぁ?風邪くらいで休むんじゃねぇよ!」
彼は乱暴に私の頭を叩いた。
彼の心の中に、私に対する愛情がないことは、私にもわかっていた。
わかっていながらも、私は彼と別れたくないと思っていた。
それは、もはや愛情ではなく、きっと執着のようなものなんだろう。
とにかく、彼と結婚したい。
私の想いは、ただそれだけだった。
「ほ、本当にごめんなさい。
つ、次は頑張るから…」
私がそう言うと、彼は舌打ちをして、冷たい視線で私を睨みつけた。
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