100回目のお見合い

3/15
前へ
/15ページ
次へ
そんな時、電話が鳴った。 結婚相談所からだ。 「はい。」 『大島小夜子さんの携帯電話ですか?』 「はい、そうです。」 私は路肩に、車を停めた。 『この前の、お見合い相手の方からのお返事なんですが。』 「どうでした?」 『いやー。お相手から、お断りの申し入れがございまして。』 「ああ、そうですか。」 やっぱり、そうだと思ったんだよね。 下町の小さな和菓子店の娘だって言ったら、あからさまに”財産目当てだろ”って顔してたもんな。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

316人が本棚に入れています
本棚に追加