316人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな時、電話が鳴った。
結婚相談所からだ。
「はい。」
『大島小夜子さんの携帯電話ですか?』
「はい、そうです。」
私は路肩に、車を停めた。
『この前の、お見合い相手の方からのお返事なんですが。』
「どうでした?」
『いやー。お相手から、お断りの申し入れがございまして。』
「ああ、そうですか。」
やっぱり、そうだと思ったんだよね。
下町の小さな和菓子店の娘だって言ったら、あからさまに”財産目当てだろ”って顔してたもんな。
最初のコメントを投稿しよう!