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お金持ちのご令嬢、果たして運命は?
私は走っていた。必死になって、暗闇の中を。
走りながら、私は考える。
ーーー一体、私が何をしたの?答え、見てはいけないものを見たから。
誰かに追いかけられる。
そう、私は学校の帰り道、誘拐現場にたまたま居合わせた、マヌケな女子校生だった。
警察に言わなければ。私は車に押し込められる同じ年ぐらいの女の子と、バッチリ目が合ったのだ。
場所は校舎の裏口。滅多に人も通らぬ所。
なぜ私がそこに行ったのか?なんのこともない、家の者が車で迎えに来たので、家に帰る途中だった。
我が家の車はローロスロイスで、高級車であるため、非常に目立つ。
正門前に止まっていると、人だかりになるため、やも得ず、裏門に止めてあるのだ。
そう、私はこれでも大金持ちのご令嬢だった。
その私が、誘拐を目撃してしまったのだ。
慌てて、ポケットから携帯を取り出し、110番にかけようとするも、男の1人に気付かれた。
学校は、崖っぷちに立っている。崖の下は海である。
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