第二章 青空は満開の桜の上 ニ

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第二章 青空は満開の桜の上 ニ

 俺が爆弾をセットし、爆薬を置くと、研究所が次々と爆発していた。 「俺も逃げないと……」  少し逃げるのが遅かった。 爆発を凌げるのか分からないが、澤田の使った出入口の横にあった納屋に駆け込むと、派手な爆発音が響き、爆風に飛ばされてしまった。全身を強くうち、意識が遠のいてゆく。死ぬ間際には、走馬燈が見えると思ったが、俺は過去を見るのを拒否していた。  
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