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どうせ見た目で付き合ってるんでしょ?
躰の奥に宝の熱を感じる。ゆっくりと蠢く熱に咲夜の吐息が漏れる。
「宝……」
己に覆い被さる一糸まとわぬ宝の背中に咲夜は腕を回す。
「もっと……」
額に汗が滲んでいる宝は、咲夜に口元を弛ませて見せてから咲夜の唇に唇を合わせる。
宝の腰は咲夜の臀部に何度も音を立てなから打ち付けて、その熱の高まりを咲夜の中に吐き出した。
「咲夜。好きだよ」
耳元で甘く囁く宝。
「俺も」
咲夜も桃色の唇を弛ませて言うが、その心は裏腹だ。
ーーどうせ嘘なんだろ?ーー
そうは思っても口には出来ない咲夜。そのまま二人は夜を共にして翌朝に制服に手を通して一緒に学校へと向かう。
咲夜と宝が会ったのは入学式の日。同じクラスになって咲夜に宝が話しかけたのがきっかけだった。
「お前、綺麗だな」
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