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「面白くなかったんだろ。無理して良いこと並べないで、言えよ! そういう風に! くだらないって!」
「そんな。違うよ、そんなこと……」重ねようとするいいわけを一切聞かず俺はその場で一方的にわめきちらす。
「どいつもこいつも! 感想じゃ『独自の感性ですね』とか『個性的ですね』なんて濁してさ。結局『何が言いたいかわからない』って最初のヤツの言ったことが正しいんだよ。そういうことなんだろ?」
「そんなの違うよ!」
「聞きたくねえよ。ほっとけよ」
「あ……待って。待ってってば!」
ハルカが掴もうとした手を振り払った。
聞こえないふりをずっとしたまま――。
この再会の時、ハルカのそれまでのことは俺は何も知らなかったしハルカにしたって俺がこの5分後にどうするかなんて知ったこっちゃ無いだろう。
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