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「いつものことだから、あんま気にしないで」
いつもなんだ……。
私もちょっと呆れて息を吐いた。
市堰君て自由人だな。
いつも先生にあんな感じで怒られるのにまたやっちゃうってことだもんね。
なんだか胸の奥がもやもやしだす。
こういう時は頭を切り替えるのだ!
私はもう一度音楽室の中を眺める。
今日からここが私の居場所。
大切な日常になるんだから。
「一人で来れそうか?」
「え?」
確かに。
自慢じゃないけど今だって一人で2-Bに帰れる気がしない。
大谷君が柔らかく笑う。
「じゃ後で連れてきてやるよ」
その笑顔に顔がモワっと熱くなる。
何この感じ!?
もう、男子慣れしてないから微笑みかけられただけで緊張、そう緊張する!
徐々に慣れなきゃね。
吹奏楽部にだって男子はいるんだから。
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