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エントランスホールと比べれば狭いホールではあるけれど、それでもこの和テイストのホールも100坪はある広さだ。
そのスペースに隙間なく敷き詰められた絨毯の値段は、いったい幾らなのかと考えてしまう。
そして「絵里ちゃんもね、ニートを頑張ればこの位の絨毯、簡単に買えるようになるから頑張ろうね?」と、新人見習いニートとして小学生の絵里をここに連れてきたニートの先輩の言葉を思い出す。
(絨毯が買える様になったら、実家の廊下をこの絨毯で敷き詰めたいわ。)そんなことを考えながら歩けば、絨毯の先にある5基のエレベーターが見えてくる。
エレベーターのドアも不必要にでかい。ドアの高さは3メートル近くあるだろうか。
その威圧的とも感じる5基のエレベーターの真ん中。
黄金の縁取りをあしらった深藍のドアに[最上階直通エレベーターに付き関係者以外使用禁止]と書かれたエレベーター。
その横壁に付いているボタンを絵里が押すと、直ぐさま滑るように巨大なドアが開き、絵里はその中に入る。
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