23人が本棚に入れています
本棚に追加
エレベーターの内部はシックに纏められているが最先端だ。
天井部分に8基のカメラが設置され、搭乗した人物の顔をスキャン。データー登録してある人物以外が乗り込んで来たら登録を済ませてから乗り込むように警告を発するのと同時に録画を開始。
勿論その場合、エレベーターは搭乗者を上には運ばない。
それどころか、AIが危険人物と判断した場合はドアをロックして閉じ込め、強制的に地下10階へと連行する。
エレベーターの床には重量計がセットされ、生体重量だけを割り出す技術を使って乗り込んできた人々の体重と所持品の重量を割出し、更にX線とサーモグラフィ、超音波等を駆使して所持品の内容を特定し不審物の持ち込みを許さない。
因みに、このAIエレベーターの役目はセキュリティー対策だけでは無い。計測された体重は記録されていて、前回搭乗時から比較して極端に太ってしまった等の場合は体脂肪率等を表示しながら「健康に留意しましょう」と注意したり(大きなお世話!)
熱が高かったり血圧や心拍数に異常値が見られる時の注意喚起、更には勝手にレントゲン写真を撮影して診断、搭乗者のスマホ端末にインストールしたアプリから健康指導を行う医療相談機能も備えている。
貴金属類やスマホを身に付けたまま、何故レントゲン撮影が出来るのかと絵里は先輩に聞いた事があるのだけれど
「最先端技術だから撮影出来るのよ。」
と、核心をつかない答えが帰って来た。
先輩ニートも詳細は知らないのだろう。
まぁ、当然だけれども。
最初のコメントを投稿しよう!