2いとしのエリー

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ゆっくりと、私を幼少の事から見守って下さっていたエリー様達を見渡せば、私と目が合ったエリー様がウンウンと頷いて。 この、深海に居るように落ち着いた空間の静寂を壊してはいけないような気がしてきたけれど、喋らなければ。 『皆様……。皆様に見守られて、私はニート師を襲名致します。 10才の頃に見習いニート師にさせて頂いてから10年。成人したけれど、まだまだ無知で勉強不足な私です。これからも皆様にご迷惑をお掛けすることも多々あると思いますが、都度ご指導頂けますよう、宜しくお願い致します。』 マイクを離してペコリと頭を下げた途端に会場から浴びせられる拍手喝采。頭を下げたままの私の目頭は、またも熱を帯びてきて。 あぁ。嬉しい!今までの20年の人生の中で、今日が一番嬉しい日!今日が、私の門出! 私の人生の始ま「きゃぁぁぁぁぁ!!!」 突然、会場に悲鳴が響き渡った。
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