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ある国に、百という数字が大変好きな王様がいました。
服や宝石といった、持っている物の数はすべて百。王様の在位百日目には、国中をあげて記念のお祭りが行われました。
勝手にその数を乱した者は即刻処刑してしまうほどの念の入れようだったのです。
そんな王様には、若くてきれいなお后様がいました。ふたりはそれはそれは仲が良い夫婦でした。
子供が好きだった王様は、今度は百人の子供が欲しいと言い出しました。
お后様のことを愛していた王様は、側室を設けて実子を作ろうとはせず、国中の身寄りのない子供達を次々と養子にしていきました。
そしてとうとう子供を百人設けるという目標を達成したのです。
王様とお后様は大層喜び、その日ふたりは深く愛し合いました。
それから数ヶ月が経ったある日、お后様は嬉々として王様にあることを報告しました。
ところがそれを聞いた王様の顔はみるみるうちに真っ赤になり、兵士にお后様を処刑するように命じたのです。
断頭台に固定され、泣き叫びながらこんなことをする理由を問うお后様に対し、王様は吐き捨てるようにこう言いました。
「勝手に子供の数を増やした罰だ」
完
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