紅牙物語(転生以前)

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止まらぬ紅牙を影から見ている者がいる 「阿呆が」 師である 「カァァツッ!」 師の喝がその場に鳴り響く。紅牙は体を一瞬膠着(こうちゃく)させ、すぐさま師に向かう 「なんでここにいるのさ…」 と、紅牙が問う すると師は 師「んなもん、お前を迎えにだよ、馬鹿弟子」と、 紅「誰が馬鹿弟子だよ…」 師「ほら、おめぇ血だらけじゃねぇか、相手はそれこそ倒れてはいるが打撲痕以外の傷はねぇ、パッと見お前の方がいじめられたみたいだ」 紅「うん…痛い…それと眠い」 師「はは、よくやったよ、お前、さ、おぶってやるから、寝ときなさい」 紅「うん…おやすみ、ししょぉ…」 師「寝落ちたか…」 師「(この子はいつか、強すぎて独りになるかもしれないな、けど、なんもしてやれねぇのが難点だなぁ)」 紅「ん…んぅ」 師「寝てる顔は可愛いんだけどな」 2人はその場を後にする
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