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取り敢えずベッドの上に正座をしたら情けない事に裸に靴下だけ履いてる。
膝の前に落ちてる靴下は多分水嶋の物だ。
他にも沢山あるから昨日履いてた物とは限らないが……最低の最低。何と……靴下を脱がして足を舐めた記憶がある。
「ごめんなさい」
「謝んなよ」
「それは……認めて頂いたと受け取ってもよろしいでしょうか」
「………」
「つまり彼氏として」
「違うわ!アホ、謝られたら俺が情けないだろ」
「………そうだと思ってました」
「なら言うな!時間がない、もういいから早く用意しろ、遅くなると困る」
どうやら「殺す」とか「生命保険」は免れたが、プイッと横を向いた顔はいつものように赤くならない。
「水嶋さん?」
ベッドを降りた水嶋は何をするのかと思えば、ズルズルと高そうな羽布団を引き摺って頭から被った。こっちは遮るものが無くなって素っ裸がより一層情けないのだが、何も布団をかぶる事は無いだろう。
そのまま風呂場に行くのか?もこもこしてるぞ?
定番通りシーツを巻いて隠すとか、シャツを羽織るとかしてくれたらそれなりに萌えるのに羽根布団を連れて風呂場に行くか?
「男同士だからいいのに」
何も無ければ、だけど……
明るくなるとまっぱでベッドに男二人は中々ハードだった。
水嶋が好きなのは変わりない。こんな機会がちょくちょくあればいいなって夢みたりするけど男の裸を見てもムラッとしたりはしない。
やっぱりゲイとは違うなって実感する。
「昨日は最高だった」チュッとかあったらそれはそれで………キモい。
「一回やってくれないかな」
「何をだ」
呼吸するより自然な通りすがりの蹴りが入った。
自分の世界に入っていてシャワーを終えた水嶋が目に入ってなかったのだ。
もうシャツを着てネクタイを「拾ってる」。
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